NPO法人筋無力症患者会は、重症筋無力症の患者やその家族の励ましと親睦・交流を進めます。

筋無力症とは

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重症筋無力症と診断された方、疑いがあると診断された方とそのご家族の皆様へ

 医学の進歩により早期診断・早期治療が可能となり、筋無力症の予後は著しく改善され、「筋無力症」が原因で亡くなるということは殆どなくなりました。適切な治療をおこない、病気と共存することで「天寿を全うできる病気」とまで言われるようになりました。しかし、長期にわたるステロイド薬、免疫抑制薬からの離脱、投薬による二次障害(糖尿病、白内障など)も大きな問題となっております。最近、『重症筋無力症診療ガイドライン 2014』が発刊され、筋無力症の治療の方向性が示されました。しかしながら、筋無力症の病態が未だ解明されていないため、全国の施設の主治医先生の治療方法に対する考え方、治療方法にはまだ大きな違いがあります。

 「筋無力症」は自己免疫疾患ですので、「寛解」はあっても「完治」はありません。筋無力症の症状を完全になくそうとするとステロイド薬、免疫抑制薬がなかなか減量できず、副作用が出現してしまう場合があります。また、ステロイド薬や免疫抑制薬の副作用を心配するあまり、無理な減量して症状を悪化させてしまう場合もあります。「筋無力症と診断された」、あるいは「疑いがあると診断された」時には、きちんと病気を理解し、余計な不安を持たず、医師とのコミュケーションをとりながら治療をすすめることが大切です。日常生活にわずかな不便があっても、仕事や家事、勉強が遂行でき、生き甲斐のある楽しい毎日を送ることを目標に「筋無力症」と付き合っていきましょう。

参照 : 重症筋無力症診療ガイドライン2014(一般社団法人 日本神経学会)


  重 症 筋 無 力 症

 自 己 免 疫 疾 患 

 「手を上げる」、「足を上げる」など様々な動作を行う時、その動作の指令は、脳から電気的な信号が脊髄、末梢神経、筋肉と伝わります。信号は末梢神経と筋肉の接ぎ目である神経筋結合部まで伝えられます。重症筋無力症はこの神経筋接合部の伝達が障害される病気です。通常では末梢神経の終末から指令を伝達する情報伝達物質(アセチルコリン)が放出され、筋肉側のアセチルコリン受容体(AChR)と結合して筋肉の収縮が行われるのですが、重症筋無力症では、このアセチルコリン受容体に対する自己抗体(抗AChR抗体)が産生され、間違って自己のアセチルコリン受容体を不必要に攻撃、破壊するため、筋肉収縮が十分に機能できなくなる自己免疫性疾患です。

 アセチルコリン受容体の働きを妨げる物質(抗AChR抗体)が体内で作られて、指令が筋肉に伝わりにくくなることが原因ですが、なぜこのような自己抗体が作られるかについては解明されていません。患者の中には、抗AChR抗体が検出されない人、アセチルコリン受容体の集合に重要な働きをする筋特異的受容体型チロシンキナーゼ(抗MuSK抗体)に対する抗体をもつ人もいます。さらに、新たな抗体の解明と発見へと研究が進んでいます。

 また、重症筋無力症の患者の中には胸腺腫を合併し、胸腺に異常を認める場合があるため、胸腺自体が病因、病態に関わっているとも考えられています。

難 病 

 重症筋無力症は、厚生労働省が指定する特定疾患である難病の1つです。

 「特定疾患医療受給者証所持者数」は、1974年度は1,506人、2015年度は22,108人で、人口10万人あたり約17.4人になります。2006年の調べでは、11.8人でしたので、有病率は上がっています。この数字は、「特定疾患医療受給者証所持者数」を基に計算された数字であり、「特定疾患医療受給者証所持者数」を持たない方、「小児慢性特定疾病受給者」の方は計算に含まれていないため、実際には人口10万人あたりの有病率は20人程度になるのではないかと推測されます。

難 病 法
 2015年難病法の施行により、難病患者を取り巻く制度や環境は大きく変化しつつあります。

筋 無 力 症 の 特 徴
 筋無力症の男女比は、1:1.7で女性に多いと言われています。
基本的には小児から高齢者まで発症します。5歳未満に最初のピークがあり、全体の約7%、成人後の発症は男女で年齢に違いがみられ、女性の場合は、20~40歳台、男性の場合は、50~60歳台が多いのです。最近では、高齢発症が増加傾向にあります。

難病情報センター | 重症筋無力症   http://www.nanbyou.or.jp/entry/120

 

個 人 差 が あ る 

 重症筋無力症では、障害される筋肉の場所は、目の回り、口の回り、肩の回り、腕・腰・足など、人によって異なるという特徴があります。 また、神経症状の程度も人によって違いがあります。

 「眼球を動かす筋肉の力が弱くて、物が二重に見えている」、「斜視が残っている」、「瞼が開かない」、「あごの力が弱くて、しゃべりにくい」、「舌が動きにくい」、「手足の力が弱い」など後遺症として長い間障害が残り苦労されている方もいます。また、後遺症も人によって様々です。

 合併症として、潰瘍性大腸炎、甲状腺機能亢進症、全身性エリテマトーデス、関節リウマチなどの膠原病を伴う場合があります。筋萎縮を伴うこともありますが、感覚障害は伴いません。

 

監修 : 埼玉医大総合医療センター 神経内科教授 野村恭一先生

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